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Six Degree of Separation

日本と米国の裁判制度は、大きく異なります。
  米国では陪審制度があるけれど、ご存知の通り日本では1943年に廃止されています。
  なぜないのか、日本で陪審制度を採用したらどうなるのか、
  という話をしていたときに出たのが、Six Degree of Separationです。

  1960年代に、社会心理学者Stanley Milgramが、実験を行いました。
  ある町の住人160人を選び、見知らぬボストンの人物に宛てた
  手紙を送る、というものです。手紙は、ボストンの人物を
  知っているだろうと思われる、自分の知人にしか送ることが出来ません。
  その実験の結果、42通がボストンに届き、その平均転送回数は
  5.5回だったそうです。
  まったく見知らぬ同士でも6人をつなげば知り合いにあたる・・・
  これがSix Degree of Separationという概念です。
  つまり、スモールワールドを示しているのです。

  また、Friendsterというソーシャルネットワーキングサイトでは
  ユーザ登録時に自分の友人もサイトに招待し、友人のリストに掲載された友人との関係が
  確認されたらサービスが利用可能になるそうです。
  そしてその友人が友人を招待し、さらにそのまた友人が友人を招待し・・・
  ということを6回繰り返すと自分の知り合いにあたるそうです。

  先生の考えでは、日本ではこの概念の"degree"がもっと浅いであろうということです。
  米国で陪審制度が成り立っている背景にはこのSix Degree of Separation
  という概念があるからであり、もしこれがFour Degree of Separation
  だったら公平を期すことができない、ということなのです。
  確かに、陪審員として行った裁判の被告人が知り合いだったら、
  公平な判断は下せませんね・・・

  ちなみにインターン先のボスは何度も陪審員としてよばれているそうで、
  来週も裁判に行かなければならないそうです。
  どんなケースだったのか聞くのが楽しみです・・・
by petit-squirrel | 2005-05-11 23:24 | ◆NYでインターン
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